慢性腰痛の原因と対処法 本当にやるべきこと&やってはいけないこと

腰痛の女性

あなたはこんな症状で悩んでいませんか?

  • いつも腰が痛い。痛くない時がない。
  • デスクワークが長く、腰が固まってしまっている。
  • 病院に行き、シップと痛み止めをもらったが良くならない。原因がわからない。
  • ヘルニア、狭窄症、すべり症…etcと診断され、痛みがなくなることはないと思っている。
  • マッサージ、整体を受けているが、楽になってもすぐまた痛くなる。

一つでもチェックがある方はこのブログを読むことによりお悩みを解決できます。

さらに、腰痛(特に慢性の腰痛)の原因や対処法などをお伝えし、あなたの痛みの原因が本当はどこからきているのか追究していきます。

慢性腰痛とは?

まず、慢性腰痛とは何か?ですが…。

ケガや事故、ぎっくり腰などで、急に痛みが出てきた場合は「急性」の腰痛です。
こうした場合は何も考えず、すぐに病院を受診して下さい。
特に、痛いところの周辺に内出血が見られるような場合は、動かさずに救急車を呼んだ方が良いでしょう。

こういった場合ではなく、何週間も、何ヶ月も、あるいは何年も痛みが続いている場合は、「慢性」の腰痛ということになります。

痛みが常にドーンとある鈍い痛みであっても、動いた時にズキッとくる鋭い痛みであっても、長い期間続いているものはすべて「慢性腰痛」です。

慢性腰痛は、痛みのほか、しびれや冷えなどの症状もあることが多いです。

このような慢性腰痛の中で、次の場合は要注意です。

  • 足先の感覚がない
  • 力が入らない

こういった麻痺(まひ)症状がある場合は、自己判断せずにまずは病院に行きましょう。

それ以外は、例えば次のような場合であっても、ここに書いてあることを知っていただくだけで、本当にやるべきことがわかり、少なからず痛みから解放されます。

  • 坐骨神経痛
  • (腰椎)椎間板ヘルニア
  • 腰椎すべり症
  • 腰椎分離症
  • 脊柱管狭窄症

慢性腰痛の原因

腰痛イラスト

筋肉が固い(筋肉の緊張)

一番根本的な、直接の原因は、腰の筋肉が固くなっていることです。

慢性の痛みを感じる神経は筋肉にしかありませんので、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、どんな診断名が付いていたとしても、直接「痛みを感じている」のは筋肉だということになります。

筋肉の中に緊張物質がたまって抜けなくなり、いつも固い状態が続くことで血行不良が起き、そこにある神経が異常を感じるのですが、それが「痛い」という感覚なのです。

骨格の歪み

足の長さや肩の高さが左右違っていたり、骨盤が開いているとか倒れているとか言われたりしたことのある人も多いでしょう。

このように歪んだ状態では身体を上手く使えていないため、どこか特定の場所の筋肉ばかりに力が入った状態が続いて固くなり、痛みを引き起こします。

とは言え、骨格が歪むというのも、そもそもは周辺の筋肉がアンバランスに緊張した状態が続いているから、骨がニュートラルな位置から左右や上下に寄ったり傾いたりしてしまうわけなので、歪みの原因も筋肉のせいと言うこともできます。

姿勢が悪い

立っている時にどちらか片足の足にばかり重心が乗ってしまっていたり、座っている時に足を組んだり腰が丸くなってしまったりといった姿勢になる人は本当に多いです。

特に現代人は長時間のパソコン作業などデスクワークをする人が多いですが、座っている姿勢というのは立っている時よりも腰への負担は大きいです。

特に腰が丸くなって、そこからさらにパソコン画面に顔を近づけるような体勢をとると、腰だけでなく背中や首・肩にも不自然な緊張が続くことになり、この緊張がほどけなくなって痛みが出てきます。

内臓の疲れ(内臓下垂)

内臓というのは、上からぶら下がったような状態にあるため、年齢とともに筋力が低下してくると、内臓を引き上げておく筋力も落ちてきて、位置が下がってきます。

正しい位置から下がってしまった内臓は、パフォーマンスが落ちて疲れますし、疲れた内臓はより下がってきてしまいます。

内臓が下がると背中や腰が丸くなり、肋骨も下がってきて腰周りの筋肉の緊張を助長します。それによって痛みが増してしまいます。

まとめ

実際には、骨格の歪み悪い姿勢内臓の下垂など、それぞれが関係し合っていて、最終的には「異常に固い筋肉」が形成されて、長引く痛みへとつながってくるのです。

※ 補足

中には「ヘルニア(または狭窄、骨格の歪み)で神経が圧迫されている」ことが痛みの原因だと言われたとか、聞いたことがあるという人もいると思いますが、ほとんどの場合「神経圧迫」が痛みの原因になっていることはありません
実際に神経が圧迫されて起こるのは「麻痺」症状です。

  • 足先の感覚がない
  • 力が入らない

このような麻痺がある時だけは、圧迫されて神経伝達がおかしくなっていますから、速やかに病院に行きましょう。

麻痺さえなければ、ジンジン・ビリビリというシビレがあっても、神経圧迫を心配する必要はありません。

痛み(シビレや冷えも含めて)の原因は、あくまでも固くなった筋肉です。

慢性腰痛の対処法

温泉でくつろぐ女性

休む

日本では、腰痛がひどくて病院に行くと、レントゲンで骨の異常がないことを確認した上で、シップや痛み止めが出される…というのが通常ですが、

欧米では慢性の腰痛に対しては「休ませる」というのが最初にとられる対処だそうです。

直接の原因は筋肉の緊張ですので、休息させて緊張をやわらげようということですね。

軽い運動をする

少し息が上がる程度までの軽い運動は、体温を上げ代謝を促し、血行が良くなるので、筋肉の中の緊張物質が流れ出やすくなります。
これによって筋肉がほぐれると痛みが軽くなっていきます。

※ ウェイトトレーニングのような、筋肉に強い負荷をかけるトレーニングは筋肉を傷つけることになるので、痛みが強い時にはしないで下さい。

暖める

暖めることも代謝や血行を促進し、筋肉をほぐすので効果はあります。

ただし、外から暖めただけでは、表面しか暖かくならないので、軽い運動をするよりは効果は少し劣ります。

お風呂につかる

しっかりと芯まで温もるようにすれば、同様に筋肉がほぐれ、痛みは軽減します。

慢性腰痛の予防法

ランニングする女性

普段から適度な運動を心掛ける

デスクワークをはじめ、同じ姿勢で仕事をし続ける人は、慢性の腰痛になりやすいです。

同じ姿勢を続けることによって緊張した筋肉をほぐすために、普段からある程度身体を動かすようにしましょう。

週に何回か運動するだけで、腰痛はしっかり予防できます。

ストレッチをする

関節が固いと、筋肉が伸び縮みする範囲が狭いので、筋肉の動きが不十分で固くなりがちです。

そうなると、ちょっと緊張状態が続いただけで痛みを感じるようになりますので、普段からある程度ストレッチをして、軟らかい身体を保つようにしましょう。

※ 痛みを感じる状態の時に無理に筋肉を引っ張ると、筋肉が傷つきますので、行わないようにして下さい。ストレッチは痛みのないうちにやっておく予防法で、痛い時の対処法ではありません。

関節を回す

関節を回すと、その関節の動きに関係するいろいろな筋肉をまんべんなく動かすことができます。

また東洋医学的には、関節の回転運動には経絡の気の流れを良くする効果もあるので、そういった意味でも身体が自然とゆるんでいきます。

正しい姿勢を心掛ける

特に座った時の姿勢が悪く、腰が丸まり、頭が前に出て肩も巻き込んだようになってしまう姿勢を続けていると、腰痛だけでなく、ひどい肩こりや首、頭、目の奥にまで痛みを感じてきたり、呼吸が浅くなって自律神経の働きまで悪くなってきたりします。

立っている時も座っている時も、前や後ろから見た時には背骨がまっすぐに、横から見た時には背骨が自然なS字カーブになる、正しい姿勢を保つようにしましょう。

背骨が自然なS字カーブになるためには、腰を少し反らしたくらいになるように意識しておく必要があります。

正しい姿勢が保てれば、身体にアンバランスな緊張が生まれにくいので、腰痛を防ぐことができます。

十分な睡眠(休息)をとる

身体を適度に休ませることもしておかないと、知らないうちに疲れが溜まって内臓が下がってきます。内臓が下がった状態では、自分で意識しただけでは正しい姿勢がとりにくくなります。

それを防ぐためには、内臓が疲れすぎないように休みましょう。

慢性腰痛に対する実際の整体

腰の施術

骨格の歪みを整える

整体では一番よく見られる方法です。
腰痛に対しては骨盤の前後・左右・上下の歪みを整えたり、ゆるんだ骨盤を締めたり、または腰椎をまっすぐに整えてバランスをとることで、自然な本来の腰の動きを回復させます。

一口に歪みを整えると言っても、その方法にはいくつものアプローチ法があります。

最近では危険そうに思われるような矯正法や、痛みを伴う方法は極力避けられる傾向にあり、安全で安心して受けられる方法が主流になってきています。

筋肉の固さを取る

痛みの原因である固い筋肉をゆるめ、やわらかい状態に戻すことで、痛みを緩和します。
一番直接的な方法とも言えます。

揺らす、ほぐす、ツボを押す、弱い力で固定してゆっくり動かす等、筋肉をゆるめるにもたくさんの方法があります。

筋力のバランスを取る

腰の奥にある大腰筋や何層にもなっているお尻の筋肉、さらに背骨の両側の筋肉群などの筋力のバランスをとり、偏りをなくすことで、痛みを発している筋肉の固さを解消します。

全て施術者が行う場合と、患者さんに力を入れたり抜いたりしてもらうとか、動いてもらいながら調整するもの、関節を回したり締めたりゆるめたりするなど、これまた、やり方はいろいろです。

内臓疲労を緩和する

内臓の疲れを取るため、内臓そのものをマッサージしたり、あるいは振動を伝えたり、ツボや反射区を刺激したりといったことを行い、内臓に活力を取り戻し、正しい位置に戻します。

内臓がしっかりしていると正しい姿勢がとりやすく、腰の筋肉の緊張を防ぎ、痛みをやわらげることにつながります。

まとめ

  • 突き詰めると、腰痛の直接の原因は固くなった筋肉である。
  • 歪みや悪い姿勢、疲労などは固い筋肉を作る要因である。
  • 筋肉を固くしないためには、運動や保温などで血行を良くすること。
  • 痛みの改善にはいろいろなアプローチの仕方があり、それぞれに効果がある。
  • 麻痺がある場合はとにかく早く病院に行くこと。

今回ご紹介した内容を読まれると、腰痛の本当の原因が何であったのかをお分かりいただけたと思います。

今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

次の記事では、腰痛改善のためにご自身でできる簡単なセルフケアをご紹介します。

六甲仲井整体院